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アラダスカレンダー

2022.7.1

やさしい循環の物語【7月】 〜小さな思いやりが、やがてやさしい未来を作る〜

~7月 アラダスちゃん、お魚釣りを楽しむ~

工房のお客さんからお魚が大量に釣れることを聞いたアラダスちゃん。
梅雨が明け、光り輝く太陽に照らされながらアラダスちゃんは海へ向かいます。
「お魚が大量に釣れるなんて、全然聞いたこと無かったけど何があったんだろう」
そんなことを考えながら歩いていると、気がつけば海に着いていました。

「最近は忙しくて海にも来られてなかったなぁ。あれ?」
アラダスちゃんが前回海に来た時より、海水が明らかに透き通っています。
「何があったのかなぁ?」

海がきれいになった理由が気になりながらも、釣りができる場所を探していると、嬉しそうに浜辺を散歩しているカメを見つけました。
アラダスちゃんはこの海で初めてカメを見たので、珍しくなり話しかけることにしました。
「はじめまして!何をそんなに嬉しそうにしているの?」

カメはニコニコと答えました。
「ここは僕が生まれた海なんだけど、最近やっと帰って来られたんだ!」
話を聞くと、少し前までは海の水が汚くてなかなか帰って来られなかったこと、
でも最近は水がきれいになったので、久しぶりに帰って来られたことを、嬉しそうにアラダスちゃんに話しました。

アラダスちゃんは驚きました。
やっぱり気のせいじゃなかったんだ。でもどうして海がきれいになったんだろう。
気になってカメに尋ねてみると、
「他のカメに話を聞いたら、山から流れてくる水が前よりきれいになったからって言っていたよ」

「そうなんだ!確かに、この前、山に行ったとき、どんよりした森が昔より明るくなっていたなぁ」
実はアラダスちゃんのものづくりをきっかけに、山が豊かになったことで、川の水がきれいになり、
そのおかげで海の環境も良くなったのです。
アラダスちゃんの作ったものはみんなが大事に使うので、海にころがるゴミも減り、美しい海を取り戻したのでした。
アラダシティのみんなのために頑張っていることが、回り回って海の環境にも良い影響を与えていました。

「ところで、アラダスちゃんが持っているのは釣り竿?釣りをしに来たの?」
そうだよ、とアラダスちゃんは答えると、
「せっかくだし、釣りのお手伝いをさせてよ!」
そう言うと、カメは海に潜り、お魚を釣りやすい場所まで誘導してくれました。
その甲斐もあって、アラダスちゃんは大量のお魚を釣ることができました。

「ありがとう!すごくたくさん釣れたよ!ご馳走するから後で工房まで来てよ!」
「うん!ありがとう!でも少し調子に乗っちゃってお魚を釣りすぎちゃったかも」
カメは少し落ち込みながら答えます。

アラダスちゃんはひらめきます。
「じゃあ、余っている木でお魚のおうちを作ろう!木だから海も汚さないし、お魚も喜んで帰ってきてくれるかも!」
アラダスちゃんはどんなおうちにしようかと、ワクワクしながら、材料を取りに工房へ戻りました。

さて、お魚は無事に戻ってきてくれるのでしょうか。
(8月のカレンダーブログもお楽しみに)

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